邦久庵の七夕会2020

Hokyuann's Tanabata Party in 12th, July, 2020

 まだまだ油断できないコロナ禍ですが、倶楽部の活動を少しずつ回復すべく、いつもお世話くださっているボランティアメンバー中心で小さな七夕会を開催することに致しました。むしろこの状況下を活かし、池田武邦さんご本人も交えて「リモート七夕会」にしてみてはどうだろうか?とのアイディアがどこからともなく湧き上がり、2020年ならではの活動形態が誕生しました。今回地元側で運営の中心をになってくださった方から届いた湯気立ち上がるような熱気溢れるレポートを掲載します。

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 コロナ禍と豪雨が続き危ぶまれていました「七夕会」でしたが、無事に開催する事ができました。 しかも、池田武邦先生のお住まい(東京)に東京在住の理事2名が赴き、地元組(18名)を合わせた全21名で「リモート・お茶会」も実施するという、言わば『福の七夕会』と成りました。まだ興奮が収まりません(笑)。

 

 先発隊が地元を出発したのは午前7時大雨の降りしきる中。一時間後、邦久庵に到着する頃には小雨となり心が弾み始めました。 本来なら、まず始めに邦久庵の裏手(岬)にある祠の恵比寿さまに参拝してから邦久庵入りなのですが、雨や潮が満ちている時は庵内に鎮座されている恵比寿さまに手を合わせてから準備に取り掛からせていただいております。

 

 スタート時刻の11時迄の3時間で、全部屋と台所、トイレ、浴室、デッキ(広縁)のお掃除、生け花、行事の飾り(室礼)、食事、お茶会の準備です。 囲炉裏の間(広間)のお掃除の時は神棚も綺麗にします。毎回、榊やお水・お塩・お酒を取り替えますが、その時は緊張感(畏怖の念)とご縁の有り難さに雰囲気が一変するのを皆感じると言います。 忘れてしまった、忘れかけている日本人の心を蘇がえらせる儀式にも感じさせられる場面です。 次々と駆け付けてくれる老若男女のスタッフ(初参加者も)と、心ひとつに準備を進めてまいります。 この時間帯は、自分が役立つ存在に気づかされる至福感と、要領とスピード感も学べると好評です(笑)。

 

 11時にSLOW LIFE JAPANスタッフのTODDファミリーが到着。 可愛い小1のお嬢さんを手招きして浴衣にお着替えしてもらいました。ママ(日本人)とパパにも浴衣姿にご協力頂きました。 私たちの活動指針でもある「日本の伝統的な衣・食・住の伝承(江戸に学ぶ)」に基づくもの。お茶室は、さながら着付け教室に変貌。 男性スタッフも手際よく男性の着付け師に。男性3名、女性5名が浴衣姿に♪ 身支度が整った所で、3回目となる「七夕会」がスタート。 全員でご挨拶の後、早速デッキに移動。 七夕飾り付けをした笹竹を見ながら由来や飾りの一つひとつの意味を学んでいただいた後、梶の葉(短冊の起源の神木で和紙の原料)に願い事を硯と筆を使って書いて吊してもらいました。平安時代は、梶の葉に和歌などを書いて上達を願っていたそうです。 江戸時代の懐石硯箱(十面収納)も展示。タイムスリップして江戸の文化に触れる寺子屋気分にも♪ 江戸時代の笹飾りには、長寿を願って家族内で高齢者の歳の数の折鶴飾りをしていたそうです。お年寄りを敬う姿が目に浮かびます。 邦久庵倶楽部でも毎年あやかり、武邦先生の折鶴を飾っております。今年は96羽!参加出来ない方も郵送して下さいました(江戸の文化復活継承です) 。

 

 お昼を回ると、囲炉裏を囲んで車座になっての「七夕御膳」の昼食会です。 七夕の行事食の「七夕素麺」は、天の川を表す素麺に5色の糸に見立てた5色の具材(椎茸・卵・ハム・きゅうり・カニカマ)と星形のオクラも添えてみました。 邦久庵お膳の主役となっている古代米の赤米(国選択無形民俗文化財で日本遺産登録の対馬赤米神事のご神体米)は、今回五目いなり寿司の中に。お米の原種と云われている対馬の赤米神事(千年以上も当地で守り続けられている)の唯一の継承者であられる主藤公敏さん(70歳)から倶楽部活動に賛同していただき毎年贈られているものです。今春、種籾も分けて頂き邦久庵の畑にも青々と育ち始め原種の力強さを目の当たりにさせられております(外国人のボランティアチームが担当)。日本の伝統行事やお祭りは、主食であるお米(稲)を神と崇め豊穣を祈願する行事が基本になっているようです。邦久庵でお米や野菜を収穫し(地元の野菜、果物、魚介類、ビジエ肉も含め)皆で和気藹々と料理し、情報交換の食事交流縁会が今秋には具現化しそうとワクワクしております。 お膳には、一品料理に欠かせない地元産えびすタコの酢の物(初漁の際、恵比寿参拝後にとの風習が今も続く)、呉豆腐、ナスの揚げ浸し、人参とイリコの金平、初登場の県産(雲仙市)じゃがいも・グランドペチカ(デストロイヤー)もボランティアスタッフ(生産者)が自ら釜茹でしたものも添えられ、賑やかな七夕お膳となりました。

食後は、全員(男性も)で片付け作業。いつも賑やかで仲良く慣れる台所でもあります。今回も、初参加者が一番の働き手で大助かりでした。 午後の部が始まるまで邦久庵内外の見学や散策の時間帯となりました。 午後2時、待ちに待ったお楽しみ「リモート・お茶会」が始まりました! パソコンの前に集合し、画面に登場された池田先生のお姿に歓声と拍手が起こりました‼️池田先生も拍手されています。 想像を超えた若さとお声の張りに皆さんもビックリされておられました。 私もあまりの嬉しさに思わず歳も忘れ武邦先生に「投げKISS」をしてしまう程。あろうことか先生からも「投げKISS」のお返しが!! デッキが揺ぎそうな怒涛の叫び声?!と大笑いが…。 先生から「女性は何人?」と聞かれ女性8人が画面前に集合。「着物姿いいですねー、みなさんのお陰で20歳若返ったよ」と。 打ち解けた雰囲気の中、お一人おひとりとの有り難く貴重な対談もありました。

 

池田先生ご夫妻ともご縁があり以前「ミニチュア邦久庵」を制作・寄贈された山根敏弘氏は今回、イギリス在住の邦久庵オーナー・Jonathan氏へ贈られる新しい「ミニチュア邦久庵」をご持参、ご披露下さいました。 Jonathan氏用だからとテーブルには、ティーセットとパンの心憎いモーニングセットも。羽釜や餅つきの臼杵、鏡餅。武邦先生の奥さま(久子さん)が大切にされていた茶室も再現。往時を彷彿させるミニチュア邦久庵でした。 Jonathan氏が感激されるお姿が目に浮かびます。

 

 お抹茶と長崎名物カステラ、地元西彼町のスイカは東京に事前に送り、リモートで同時にいただきました。池田先生自らカメラを持って、お住まいの風景を見せてくださる大サービスも。「お天気が良かったら富士山も見えるんだよ」。あっという間の一時間、締めはまた全員で「投げKISS」で爆笑! 凄い時代が訪れました。

 

唯一、海辺に建つ木造建築の邦久庵。Jonathan氏は「ミュージアムだ!」と思われたそう。 いろいろな思い入れがあるこの「邦久庵」で日本人の誇りを学び合える事を嬉しく思います。ご参加のみなさま、大変お疲れ様でした。 以上、禍転じて福となす 「第三回 七夕・リモートお茶会」のご報告でした。

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